敬語の基本:尊敬語と謙譲語は「誰の動作か」で見分ける
2026年10月23日
敬語の問題は、入試の国語だけでなく、面接・就職試験・ビジネス文書でも問われます。複雑に見えますが、最初に押さえるべき原則はひとつです。
原則:「誰の動作か」で決まる
- 尊敬語:相手(目上の人)の動作を高める。例:いらっしゃる、おっしゃる、ご覧になる、召し上がる
- 謙譲語:自分(や身内)の動作をへりくだって、相手を立てる。例:伺う、申し上げる、拝見する、いただく
- 丁寧語:聞き手に対して丁寧に述べる。例:です、ます、ございます
文化審議会の「敬語の指針」(2007年)では、さらに謙譲語を「謙譲語Ⅰ(伺う・申し上げる など)」と「謙譲語Ⅱ=丁重語(参る・申す・いたす など)」に分け、「お酒」「お料理」のような美化語を加えた5種類に整理しています。
よく使う動詞の対応表
| ふつう | 尊敬語 | 謙譲語 |
|---|---|---|
| 言う | おっしゃる | 申す・申し上げる |
| 行く | いらっしゃる | 伺う・参る |
| 来る | いらっしゃる・お見えになる・お越しになる | 参る |
| いる | いらっしゃる | おる |
| 見る | ご覧になる | 拝見する |
| 食べる | 召し上がる | いただく |
| する | なさる | いたす |
| 聞く | お聞きになる | 伺う・拝聴する・承る |
| 会う | お会いになる | お目にかかる |
| 知る | ご存じだ | 存じる・存じ上げる |
よくある間違い
二重敬語
「おっしゃられる」は「おっしゃる」(尊敬語)に、さらに尊敬の「れる」を重ねた二重敬語です。「おっしゃる」だけで十分です。「お召し上がりになる」「お伺いする」のように慣習として定着している例もありますが、迷ったら重ねないのが安全です。
相手の動作に謙譲語を使う
「お客様が参られました」は、相手の動作に謙譲語「参る」を使っているので誤りです。正しくは「お客様がいらっしゃいました」。
社外の人に身内を高める
社外の人に対して自社の人のことを話すときは、たとえ上司でも尊敬語を使いません。「田中部長は外出されています」ではなく、「部長の田中は外出しております」とします。
練習しよう
知識は問題を解いて初めて使えるようになります。敬語クイズで、尊敬語と謙譲語を瞬時に見分けられるか試してみましょう。
敬語クイズで確かめよう(39問)
挑戦する